パーキンソン病とは

パーキンソン病は人が歩いたり、作業をする時に手足を動かす指令を脳から体の各部に伝える神経伝達物質であるドーパミンの量が減ってくることにより、体が動きにくくなったり、手足が震えたりするようになる病気です。パーキンソン病となる原因はまだ明らかになっておらず、患者はパーキンソン症状を抑えるための薬や、少なくなったドーパミンを補充するための薬をずっと飲み続ける必要があります。しかしながら、これらの薬を数時間毎に飲み続けるのも大変です。そのため、最近では、手術で腸壁に細いチューブを取り付け小型のポンプで連続的に薬を投与する方法(径腸療法)や、脳内に小型の電極を埋め込み微弱な電気信号を与えることにより、脳を刺激し手足の動きを良くするDBS(Deep Brain Stimulation)脳深頭部刺激療法が行われています。

現状のパーキンソン病の治療方法の問題点

*薬物療法の問題点: 薬物療法だけで生涯を過ごす場合、生涯を通じて、薬物を飲み続ける必要があります。いずれ遠くない時期までに革新的に素晴らしい薬が登場することを期待しましょう。今、使われているパーキンソン病の薬は僅か8種類で、その多くは最近、登場したものです。
*経腸療法: 小型ポンプ。バッテリ、薬をいれたバッグと腸壁に空けた穴(胃ろう)をチューブでつないで、液状の薬を流し込むものですが、取扱に注意が必要です。
*DBS:手術をした人のかなりの人が成果があったと述べていますが、期待する成果が上がらない人も一定割合でいます。また、手術するのはお勧めでない患者さんもいます。